Virtual Robbery - Japanese translation

最近数年間、暴力犯罪が大きく減少していることは事実です。これはどうしてでしょうか?犯罪者は変わっておらず、彼らは依然他人の金を手に入れようと欲しています。答えは、現実世界の銀行を強盗するよりサイバー空間でお金を盗む方が簡単だからです。海運は国際的であるため、詐欺師たちにとって常に魅力のある標的です。ITICは増え続けるサイバー詐欺のこの傾向を、特に詐欺的電子メールに絡んだものを、注視しています。これらの詐欺行為の平均被害額は12万米ドルに上ります。 

その古典的手口は、請求書の支払とそれに引き続くある銀行口座から他の口座への資金の移転に関わっています。関係する通信や請求書送付は、通常電子メールで行われます。詐欺師はある資金の移転が行われることを、内部情報によってまたは皆様や皆様の契約者のネットワークにハッキングすることにより知ります。詐欺師たちは新らたに、船舶管理会社が以前交信していた電子メールと非常に類似した電子メールを立ち上げます。例えばメールアドレスの末尾が.comから.uk.とかeuというように変わります。違いは僅かなもので、日々多数の電子メールを受領している場合、容易に見逃してしまいます。詐欺師は船舶管理会社に対して、従前の支払い銀行口座がもはや運用されておらず、新規の口座を使わなければならないと通知し、その理由を銀行口座が変更されたとか口座は監査中であるからと告げます。営業事業者は、銀行口座を変更することは非常に希で、監査中も口座は閉鎖しないにも拘わらずにもです。

船舶管理会社は、サービスを提供し船舶の運航を保つため船主の多額の資金を取り扱っています。ある事例では、船舶管理会社が救命艇サービス会社に、救命艇の年次サービスを実行する指示をしました。真正な請求書が船舶管理会社に電子メールで送付されましたが、(サイバー空間で)中途傍受され異なった電子メールが受取られました。この事例ではサービス会社のドメイン・ネームには“life boat”という文言が含まれていましたが、詐欺師たちは単純に、最初のアルファベット小文字のエル”l”を数字の”1”に変更しました。相違を識別するのは殆ど不可能です。そのような事案でのITICのアドバイスは、銀行口座詳細の変更を通知する電子メールの口座には、そのような指示を検証する別途の方策が取られるまでは、支払をしない、というものです。最善の手立ての一つは電話です、電話を使いましょう!

他の手口は「船長宛現金」資金の盗み行為です。ある事案では船舶管理会社は、その地域では供給不足である紙幣を確保できる代理店の外国為替ブローカーに対して、資金を直接送金出来るか?と尋ねるメールを受取りました。管理会社のスタッフはそのメールの返信として、当該指示に次のような疑問を呈しました、「当社はブローカーを知らないので、通常どおり貴社銀行口座にCTM(コンピュータ端末)送金は可能か?」。もちろん同じメールアドレスから新規のアレンジを確認するメールを受取りました。再び皆様方は当該指示を検証しなければなりません、あなたが交信しているのは詐欺師であるから返信ボタンを押すな!

ITICの専門的な賠償責任保険カバーは、船舶管理者に過失があった状況に対応します。例えば上記のようなクレーム例において、船舶管理会社は上記メールを見て、不正なメールアドレスに過失で気づかなかったかもしれないのです。

しかし以下の場合は状況は相違します、すなわち皆様方自身のコンプューターシステムへの詐欺師たちのアクセスにより、メールが作り出され第三者に送られる場合です。この手口の困難さは、皆様方はそのメールを見ておらず詐欺が行われていることにも気づいていないことです。このような詐欺によって生じた損害や危害はあなたの過失によって発生していません。よってITICは以下のような新しい追加保険カバーを展開しました、すなわち第三者に損失や危害を与えるためあなたの許可無しであなたのコンプューターネットワークへのアクセスを得る者、または合法的目的でアクセスを許諾されたがアクセスを乱用する者による行為につき、あなたに付保するものです。

ITICは、支払い指示に何か異常があるときは、相手方に電話し討議し検証することを推奨しています。

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