Know which insurer you are getting into bed with - Japanese translation

ITICは、船舶管理者たるメンバーは船主の船体保険及びP&I保険の共同被保険者となることを条件としています。その理由は、世界中の多くの管轄において船舶管理者は本船の運航者と見なされるからです。船舶管理者は、船主の船体保険とP&I保険の完全な共同被保険者と指定されても、船舶管理のテクニカルな部門が依然社内・In Houseであった過去の時代に船主のみに提供された保険カバーが活用されるだけです。船舶所有者がかつては自分自身が履行していた部門の一部を他社に下請けに出し保険者が船舶管理者を共同被保険者に含めたからといって、より多くの保険カバーを提供している訳ではありません。

本船の価額、取得傭船料や運賃と比較して、船舶管理料は本船運航のための全体の費用のほんの一部です。管理者は自分自身の利益を擁護するため、本船の全価額まで別個のP&I保険と船体保険の付保を取得する余裕がないであろうことは明らかです。このことは船主の通常の海上保険の一部として追加費用無しでかような保険が既に利用可能な場合は、一層問題となります。

ITICは、船舶の管理から生じる管理者に対する過失に基づくクレームを保険カバーするためにあります。これらは通常P&I保険や船体保険で保険カバーされない事柄で、例えばDry Dockでの技術的問題、従業員による詐欺行為、契約締結後の過誤、運航上の過誤その他です。

よって、ITICは船舶管理者が共同被保険者となることを要件としています。これはITICがまさに付保する管理者に対する過失に基づくクレームを回避するためではなく、船主の責任となるクレームから管理者を守るためなのです。

ITICは、30年間以上船舶管理者に保険を提供してきています。最近までITICはP&I保険者のInternational Clubだけを承認してきました。ITICが相互保険ではないまたは固定保険料のP&I保険者でRatingがAマイナスかそれ以上のものだが承認がITICのマネージャーメナージャーの単独裁量によるという追加規定で、承認するようになったのはつい最近数年のことでした。固定保険料のP&I保険者の一部の質は、控えめに言っても様々で、よってITICは一部のP&I保険者に付保する船舶管理の船舶を承認しない権利を留保しています。しかしかようなことは非常に稀にしか起こりません、というのは船舶管理者はその信頼できるP&I保険者に加入する船舶のみを管理するということが、船舶管理者の最善の利益だからです。

ITICの保険カバーは、特に(本船の保険者が誰であるかに関して選択権がない)船舶代理店や(当該船舶を管理しないことを選択できるので選択権がある)船舶管理者のメンバーに対する、付随的P&I保険カバーの要素を含んでいることを思い出すべきです。

船舶代理店は、(一握りの管轄を除き)本船の運航者や船主とは見なされませんが、船舶管理者は常に本船の運航者と考えられ船舶所有者と同様の責任に曝されます。船舶管理者が、質に疑いのあるP&I保険者やITICや皆様方の保険ブローカーがほとんど知らないP&I保険者を船主が選択した船舶の管理の受け入れを決断する場合、本件は自社が引き受けたい種類のビジネスであろうかと考えることが用心深いことであると思われます。船舶管理者は、船舶所有者の保険者が支払わないP&Iクレームを自身が支払うような責任に曝されていることに、気が付くかもしれません。船舶管理者は多くの利用し理解しやすい法的管轄(英国、シンガポール、香港その他)に本拠を有しますが、船主はしばしばそうではありません。

船舶管理者は、保険ブローカーの助力を得て、その管理する船舶をどの保険者が付保するかを理解するに時間が必要です。もし調査の結果、船舶管理者が当該保険者が市場において他社ほど堅固ではないと結論に至る場合、その船舶の管理が自身にとって正しい商業的決断かどうかを考える必要があります。

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